前編は1級キャリアコンサルティング技能士・中園久美子さんから、会社に「お得感を感じさせる」志望動機や自己PRの書き方を教わりました。
とは言っても、そもそも「(お得を感じさせるための)自分の強みがわからない」というのは求職者の方の悩みとしてよく聞きます。さらに、これまでの経験や現在の状況が「就活に不利」だと感じている方も多いのでは。
そこで後編は、「不利な状況」「強みが見つからない自分」を志望動機や自己PRにどう書くのかに着目します。
中園久美子さん
キャリアクレッシェンド代表。福岡県在住。専門学校卒業後、大手通信メーカーの事務業務やパソコン講師に携わる。2012年、キャリアコンサルタントの資格を取得後、ハローワークに勤務。2017年、独立。これまで延べ10,000人以上の転職支援の実績がある。履歴書の添削や面接対策を得意とし、豊富な事例と実体験にもとづいたセミナーや研修に定評がある。相談者の強みを引き出し、「今すぐ実践できる」をモットーとする。
著書:『それでも書類選考で落とされない履歴書・職務経歴書の書き方』(日本実業出版社・2020年)『「リアルじゃない」を武器にする内定獲得ノウハウ86[完全攻略]オンライン・WEB面接』(ダイヤモンド社・2021年)
「不利な状況」の考え方
遠慮深すぎはNG!未来をポジティブに伝えよう。
働く意志はあるのに『私なんて』と遠慮深くなってしまい、企業側にネガティブに捉えられてしまうケースが本当に多いんです。
他にもある!こんな遠慮ポイント
「資格はないですが・・・」
→これから取得できるということ!「資格取得のため勉強中」であることはアピールできる。資格がない期間はどんなことに取り組んでいましたか?
「専業主婦だったので、働くことに慣れていませんが・・・」
→家族との生活や、自治会・PTAなどの地域活動、趣味や習い事の中で達成したこと、そこから学んだこともアピールポイントに。
「アルバイトしかやってきていないので・・・」
→アルバイトは単なる雇用形態。決して責任の軽いお気楽な仕事ではなかったはず。どんな心構えで仕事してきましたか?何を大切にして働いてきましたか?
「自信はありませんが・・・」
→これを会社側に伝えていいことはなさそう。「会ってみたい」と思ってもらうために、自信がないことよりもどうがんばっていきたいかに着目を。
『あの経験があったから今これだけ出来るんだ』という風に自分で考え方を転換していかないともったいない!あらゆる経験は宝物であり、強みにもなります。自信を持ってくださいね。
【おさらい!ここがポイント!】
- 「不利な状況」は、見る視点を変えてアピールポイントに転換しよう
- 過去の経験からの遠慮・失敗をネガティブに捉えるのではなく、未来に向けた姿勢や考えを伝えよう
あらゆる方法で、情熱を届ける。
『どうしてもこの会社に入りたい』というその気持ちや情熱は、やっぱり本人が伝え方を持っているんですよね。最後は情熱!パッション!
【おさらい!ここがポイント!】
- 『この会社に入りたい!』という情熱を伝えよう
- 写真・字の丁寧さ・書類や封筒の取り扱い方などからも情熱は伝わる
- 会社にとってのお得感を考え表現することも、情熱のひとつ
見方を転換し、ポジティブに前に進もう。
『これが私だ』と自信を持て、自分らしく生きられるようになりました。
いや〜とても勇気をいただけるお話、ほんとうにありがとうございました!
「みなさんが自分の強みに気づけるよう、情熱を注げる仕事に出会えるようサポートするのがキャリアコンサルタントの仕事のひとつ」とご自身の使命も話してくれた中園さんでした。
自分史上最高の書類づくりに向けて一歩を踏み出せそうでしょうか?
中園さんのアドバイスが付いた、志望動機 / 自己PRの例文もぜひ見てみてくださいね!