イベントレポート
働くことへの「想い」や「課題」が集まりました!
「大阪LGBT100人会議」実施レポート
2017年11月23日(木・祝)にOSAKAしごとフィールドで実施した、
「大阪LGBT100人会議」。
LGBT当事者の方、または当事者かもしれないと感じていらっしゃる方にお越しいただき、「働くこと」に関する「想い」や課題をワールドカフェ形式で、話しあっていただきました。
本レポートではその様子をハイライトでお届けいたします。
当日の熱が届きますように…!
当日のスケジュール
- 主催
- 大阪府(OSAKAしごとフィールド)
- 協力
- NPO法人QWRC・NPO法人虹色ダイバーシティ・大阪市淀川区役所
13:30〜14:00 | オープニング |
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14:00〜14:55 | お互いを知る |
14:55〜15:10 | 休憩 |
15:10〜15:20 | 大学生によるトーク |
15:20〜16:45 | 思いを語り合う |
16:45〜17:05 | 休憩 |
17:05〜17:30 | クロージング |
17:30〜19:00 | アンケート・集合写真・懇談の時間 |
オープニング
「大阪LGBT100人会議、始めます!」
開会宣言とともに、参加者総勢66名の対話の時間が始まります。
「どんな人が参加しているのか」「どんな場になるのか」といった不安や期待が入り混じる空間の中、まずはみなさんに安心して参加していただける場づくりからスタートです。
NPO法人場とつながりラボhome’s Viとは
組織や人の対話の場をつくることで、個性と個性が出逢って様々な化学反応を生む「場づくり」を行なっている団体です。https://www.homes-vi.org/
お互いを知る
同じテーブルに座った人たちはどのような想いを持ってLGBT100人会議に参加しているのでしょうか。「仕事を探す上・仕事をする上や、その他仕事に関する困りごと」というテーマについて、隣り合った人たちと共有をする時間を設けました。
最初は戸惑っていた方もいらっしゃいましたが、いきなり意見を交わし合うのではなく、まずは個人がふせんに書くことで、みなさん溢れるように意見が出ていました。
「履歴書の性別欄でどのように書けば良いか困る」
「制服で男女を分ける会社では働きづらい」
「研修旅行や社員旅行の、部屋割りやトイレ、お風呂に戸惑う」
「セクシュアリティをカミングアウトすると、どう思われるかが不安で、うそをつかないと職場で生きていけない」
「上司に『彼氏いるの?』と聞かれると、なんと答えていいかわからない」という悩みも。
大学生によるトーク:フダイバーシティプロジェクト 中西さんによる発表
次に、大阪府立大学「フダイバーシティプロジェクト」の中西さんにこれから就職を控える学生目線で「こんな企業があったらいいな」というテーマでお話をいただきました。中でも「性の権利は人間の持つ権利。そんなのは当たり前!」と力強くおっしゃっていた言葉がとても印象的でした。
想いを語り合う:ワールドカフェ形式で理想の職場や支援について意見交換
ここからは未来を描いていく時間です。次のテーマは、
「あなたにとって毎日行きたくなる職場は、どんな職場ですか?」
この問いかけに対して、それぞれの想いを模造紙に書き、意見を出し合いました。また、テーブルを何度か移動することで、様々な人との交流も生まれました。
クロージング:今日の気づきや想いの収穫(ハーベスト)
たくさんの参加者同士で意見を交換した後は、今日一日で気づいたことや改めて感じたことをそれぞれが言葉にする「ハーベスト」をおこないました。
「ありのままの自分でいたい」
「ハーベスト」で書かれた内容に多く見られた言葉であり、そして誰もが平等に持っていい気持ちです。しかし、社会には「ありのままの自分」をオープンにできない状況がまだまだあります。
OSAKAしごとフィールドにご来館いただいたときには安心して「ありのままの自分」でいられる環境づくりに取り組んでいくことはもちろん、採用側の企業に対しても、本テーマに関する正しい知識や今回のイベントで集まった意見を発信していきます。
他にもたくさんの気づきや想いをいただきましたので、抜粋して紹介します。
- ありのままの姿(自分)を活かせる社会づくり
- やりがいのある自分のやりたい仕事をセクシャルに関係なく選べるようになってほしい。
- 自分の好きな自分のありのままの姿を受け入れ、理解してくれる社会になってほしい。
- いろんな人がいるってことをもっと知ってほしい…!
- ありのままで、自分を抑圧することなく力を発揮できる仕事に就きたいと改めて感じた。
- LGBTじゃなくても1人1人を「理解」しあうって難しい。
- 自分らしさを認めあって働ける環境に
- 一人一人の強みがあり、活かし方だってそれぞれ。その人が本当に働きたい場所で、自分らしさを十分発揮するための技能・経験をつむことができる場に!!
- 私にとって働くこと=生きること→生きがいなので働くことが楽しければ幸せでいられる。
- 自分が自分らしく働きたい。働いて自分の居場所がほしい。
- 自分が自分らしく生きたい。みんながみんな働きやすい場所を!
集合写真・懇談の時間
最後は、「ハーベスト」で発表した想いを手に集合写真!綺麗な虹ができました!!
閉会後も会場の熱気が冷めやらぬ状態で、みなさん懇親会を楽しんでくださいました。
今後もOSAKAしごとフィールドでは、求職者同士で意見交換ができるような場をつくっていきたいと考えております。
また、今回みなさまからいただいたご意見は、OSAKAしごとフィールドの取り組みにつなげて参りますので、楽しみに待っていてくださいね!!
\大阪LGBT100人会議、つぶやきまとめました!/
当日の中継ツイートや参加者の感想ツイートのまとめをご覧いただけます。
https://togetter.com/li/1174627
アンケート集計
「大阪LGBT100人会議」でみなさまに記載頂いたアンケートを個人が特定されないよう留意しながら集計をいたしましたので、下記に報告いたします。
ご協力、誠にありがとうございました。
お互いを知るグループワークでの想い
テーマ①「仕事を探す上での困り事」
- 性別
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- 履歴書の性別欄の記入方法に悩む
- 服装
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- 男女どちらのリクルートスーツを着るか
- 就職支援施設
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- ハローワークや大学のキャリアセンターにLGBTの就職支援に関するノウハウがあるかわからない
- 就業支援団体にLGBTフレンドリー企業の情報がない
- 面接
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- 自身のセクシュアリティを説明する必要がある
- セクシュアリティを明らかにした時に面接を拒否されてしまうこと
- 企業にカミングアウトして、採用を断られたときのことを考えてしまう
- 配偶者について聞かれる
- LGBTのカミングアウト
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- セクシュアリティやジェンダーについて、職場でオープンにするのかクローズにするのか
- 企業での職種や役割
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- 職種によって求められる性別が異なる
- 性別により役割分担がされることがあるため、どうしたらいいかわからない
- 企業のLGBTに対する理解
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- LGBTフレンドリーと言う企業でも、ちゃんと社員教育されているか分からない
- 会社のLGBTに対する理解度が、外からでは分からない
- LGBT当事者を理解しているふりの人がいる
- 企業の風土・雰囲気
-
- 結婚等で社会的信用を判断される組織でないか
- 会社という組織に属するよりも、自営業やNPO、ノマドワーカーとして働く
テーマ②「働く上での困り事」
- 性別
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- 履歴書や社員名簿の性別表示の記載
- 本名や性別等を記載したマイナンバーの提出
- 服装
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- 男女で制服が分かれていること
- 女性らしい髪型や化粧を指定される
- LGBTのカミングアウト
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- 取引先へのカミングアウトの有無
- 社内でカミングアウトするタイミング
- 社内の同僚や上司との関係性
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- 同僚との雑談において、結婚やパートナーの話をされることが多く、気をつかう
- 仕事の内容
-
- 男女で仕事内容の役割分担がある
- 女性の方が、先方から喜ばれるのでやってといわれる仕事がある
- 企業の理解・制度
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- LGBTに対して企業が理解しているかわからない
- 同性パートナーだと異性間の婚姻と同じ権利が得られない
- パートナーの忌引きやその他の休みなどがとれない
- 福利厚生や扶養手当が異性パートナーでしか利用できない
- 手術で休むことや手術のタイミングについて
- 健康診断のたびに説明が必要
- 社内の施設
-
- 男女どちらのトイレ、更衣室を使用するか
- 研修/社員旅行
-
- 旅行等での部屋割り、トイレ、お風呂の際に困る
セクシュアリティについて
職業について
今回のイベントをどこで知ったか
今回のイベントに期待していたことを教えてください
あなたが仕事をする上での困りごとは何ですか?<就活・求職時>
あなたが仕事をする上での困りごとは何ですか?<就業時>
就活や転職活動をする上で、
OSFにはどのようなサポートがあれば良いと思いますか?
最後に
OSAKAしごとフィールドでは、大阪LGBT100人会議での「想い」や「課題」をふまえて、さまざまなセミナーやイベントを実施していきます。
今後もぜひ、OSAKAしごとフィールドをご活用ください。