大阪で職場体験できる就活プログラム「あんしん就活」卒業生×企業インタビュー
「あんしん就活」で、就活に自信を。企業交流会と職場体験でじっくり企業と出会おう。
「この企業は自分に合うのだろうか?」
「次は失敗したくない」
「就活をしたくてもやり方がわからない…」
など、就活に関する悩みや不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。
「就活への自信をつけ、じっくりと企業と向き合いながら、やりたい仕事を見つける」そんな就活プログラム「あんしん就活」がOSAKAしごとフィールドで開催されています。
あんしん就活では、事前準備セミナー、企業交流会、職場体験を経て選考に進みます。じっくりと企業と向き合いながら、やりたい仕事を見つけていくプログラムです。
仕事を通じて新しい知識を得たり、経験を積むことで人生や世界が広がっていくことに喜びを感じていると語る卒業生のAさん。就活経験ゼロだった彼女が、どのような経験を経て入社に至ったのかを取材しました。
2021年に実施した「あんしん就活」の卒業生Aさん
当時の参加企業である株式会社Ai設備企画に正社員で就職しました。
株式会社Ai設備企画 代表取締役社長の藤本裕次さん
空調設備工事や衛生工事などのCAD図面作成や現場管理などを手掛けています。
不安があっても大丈夫。企業交流会前に自信をつけよう。
まずは、Aさんの参加経緯と企業側の参加意図についてお聞きしました。
以前はスーパーの野菜部門で加工や品出しのアルバイトをしていました。でも満足できるお給料でもないし、やりがいも感じられなくて…。
弟が就職したことをきっかけに、私も正社員の仕事を探そうとしたんですが、就活のやり方がわからず…。
その時、ネットでOSAKAしごとフィールドを見つけて、大阪府が運営しているなら安心だなと思って登録しました。その後、あんしん就活で企業の話が聞けると知って参加しました。
参加のきっかけは、若い人と出会える場が欲しいと思っていたこと。あとは、なかなか自社の魅力が求職者に伝わらなかったのか…求人を出しても応募がないという状況が続いたので、良い機会かなと思い参加しました。
事前セミナーでは「自分を知ることができた」と語るAさん。どういった点がよかったのでしょうか?
事前準備セミナーでは、自分が大事にしたい価値観をあらためて考えたり、就活をする上で『今の自分に必要なこと』を分析できたのがよかったです。
ビジネスマナーもよく知らなかったのですが、服装や言葉遣いを教えてもらえたことで、社会人としての基礎力が身につきました。他の参加者は就活経験歴も年齢も様々で、意見交換ができて刺激になりました。
実際に参加者と顔を合わせる前に、企業側も参加者本人が作成した参加票をスタッフから共有していただきます。そこには、『仕事をする上で大事にしたいこと・苦手なこと』などが記入されていて…。僕たちも、求職者と出会うまでに準備やイメージをして、実際にお会いするのを楽しみにしているんです。
求職者も企業も、企業交流会までに丁寧に準備を整え、出会いを得ているのですね。
「企業交流会」で、知りたい!やってみたい!を探してみよう。
事前セミナーの数日後には企業交流会が開催されます。当時の企業交流会は5社が参加し、求職者の参加は20人。はじめに各企業から会社説明があり、その後、企業ブースで求職者と企業の交流・質疑応答が行われます。
今まで触れてこなかった業種の方とも話ができて『こういう仕事が世の中にあるんだ!』と知ることができ、楽しかったです。参加企業の想いも聞けるし、どの企業も魅力的に感じました。
Ai設備企画の企業ブースでは、仕事をより理解してもらうため、実際にCADを持ち込み製図体験ができるように工夫を凝らしたと藤本さん。お互いの第一印象はいかがでしたか?
CADを実際に触ってみて『こんなふうに図面が出来上がるんだ!』と面白さを感じました。パソコンは検索する程度しか触ったことがなかったので、体験を通じてCADの世界がとても新鮮に映りました。
今、何の仕事をされているんですか?と質問したら『ひたすら野菜切っています』と…。切ると言っても他にも何か仕事をしているんだろうなと聞いたのですが、『いや、ひたすら切っています』と言うんです。
それをすごく覚えてて。ある意味、朝から晩まで立ったまま同じ作業するってすごい集中力ですし、図面を書く作業と通じる部分があって可能性を感じましたね。実際入社して確かに集中力を発揮していたので、やっぱり!と思いました。
あと、Aさんは自分からたくさん質問をしてくれたんですよね。とても素直だなと感じたし、実際に働いた時もちゃんと質問して習得できる人だと思ったんです。
Ai設備企画は今までまったく関わったことがない業種でしたが、CAD体験が楽しかったこと・『もっと知りたい!』と思えたことで、職場体験に挑戦したいと思いました。
お互いをじっくり知る「職場体験」。
企業交流会を経て、Ai設備企画の職場体験をしたAさん。実際に体験していかがでしたか?
企業交流会ではわからない会社の雰囲気を肌で感じることができました。お昼ご飯はどこで食べているのか、休憩は何をしているのか、企業交流会の質疑応答では出てこない細かな部分など…。例えば、毎日15時に体操をしていることを体験時に知ったのですが、こういった『会社の文化』も実際に体験してみないとわからなかったですね。
社内の空気を感じることって大事だよね。例えば、図面を書く時の必死な空気感は言葉では伝えきれないですし…。会社側だけでなく、求職者自身もこの会社が合う・合わないを判断してもらえるのは双方にとってメリットですよね。
職場体験を経て選考に進み、正社員として入社したAさん。現在のお仕事はいかがですか?
業務は職場体験の時とほぼ一緒なので、ギャップを感じることなく過ごしています。最初はCADの習得に不安がありましたが、なにより図面が完成した時は嬉しいです。
Aさんは今では実際にお客様に納品する図面を作れますし、最新のCADソフトを使うチームのメンバーです。僕はそのCADをまだ触っていないので、僕の技量は超えていますよ。
最後に、あんしん就活を検討している求職者や企業に向けてメッセージをお願いします。
例えば弊社を例に挙げると、内向的だったり喋るのが苦手な性格の方でも、スキルを身につければ自分を発揮できます。『自分はコミュニケーションが苦手だから…』と塞ぎ込まず、まずは『仕事に興味をもつ』だけでいい。それだけで一歩踏み出していると思うんです。そこからぜひ、勇気を出して企業と交流を深めてほしいです。
特に私は就活のやり方もビジネスマナーも不安だったので、事前セミナーで教えていただいたのがよかったです。社会経験が少ない人ほどぜひ参加してほしいですね。
藤本さんのお話を楽しそうに聞く様子や、新しい経験を積むことの楽しさを語るAさんを見て、「あんしん就活でこの出会いがあってよかったな。素敵だな」と感じ、心が温かくなりました。安心して就活できるこの場所で、入社前の「知らないこと」や「わからないこと」を少しでも減らし、自分に自信を持ちながら就活にのぞむ人が増えてほしいと願います。